スグレモノ1 #バックル
2022.03.23
大阪にある小さな町工場から生まれる、とても小さなバックル。
内径わずか6mmのものから、大きいものでは3cmを越えるものまで。
その製造現場の雰囲気はまさに圧巻!
形になる前の材料はただの金属の板。
作りたいバックルの型をセットしたら、物凄い炎(もう灼熱です)によってその材料を溶かし、型に流し入れていく。
入れられた材料は型の中で成形され、一定時間経過後、今度は水(冷却水)の中に放たれる。一気に冷え固まった材料はバックルそのもの!
この流れがノンストップで、また一連の流れの中、一つの機械で生み出される。
社長いわく、この機械が壊れたらお手上げ状態、、修理が出来る職人も減ってきているんだとか。
この時点ではとても靴製品に使えるバックルではなく、ドス黒い金属が形を変えただけの下地状態。
それから、バックルにピンをつける内職をし、希望の輝きが何色かによって
メッキ加工という工程に出されます。
様々な人、工程、会社が関わって出来上がるバックル。
皆さんの靴に付いているかもしれない小さな脇役バンド尾錠。
そんな尾錠だけを見て、可愛いと思う方は少ないかもしれませんが、自分がお客様に提案する基準は可愛いかどうか(笑)。
私にとって、尾錠ではなく“美”錠です。
近年はプレーンと呼ばれるデザイン(飾りも何もつかない)が多く生産されているかもしれませんが、町工場の生産力・知識や多くの人の技術、もっと大きくいえば国内生産を支える為にも、日々私の出来る貢献をしたい。
そう想っています。